日本人なら知っていて当然!?振袖と着物の違い☆
振袖・呉服
子どものころ、お母さんやおばあちゃんが成人式のときの写真を見て、
『わたしも大きくなったら、この着物を着たい!』
と言ったことのある女の子も多いのではないでしょうか。
お母さんやおばあちゃんが成人式の際に着ていた袖が長く、
華麗で可憐な絵羽模様が描かれた着物のことを振袖と言い、
今では成人式の定番の召し物として、
これから成人を迎える女の子たちのあいだで大変人気の着物となっています☆
しかし、着物には振袖の他にも訪問着や付下、色無地など様々な種類があります。
柄付けや工程の違いによって格や用途も変わってきます。
今回は、意外と知られていない振袖と着物の違いについて説明していきます☆
振袖の特徴その1:「袖が長い」
振袖は大きく分けて、
「大振袖」「中振袖」「小振袖」の3つに分けられます。
どの振袖も訪問着や付下など他の着物と比べると袖がとても長くなっているんです!
大振袖とは、
「引き振袖」や「引き振り」などと呼ばれる婚礼用の着物のこと。
結婚式で花嫁が挙式もしくは披露宴で着て、打掛のようにお引きづりをして写真を撮れるように♪
と身丈が長くなっています。
中振袖とは、
成人式や結納、パーティなどのお呼ばれの際に着られる振袖のこと。
袖の長さは3尺(113cm)または2尺8寸5分(108cm)が一般的!
現代では身長や時代に合わせて袖の長さを決めています。
小振袖とは、
「二尺袖」と呼ばれる卒業式などで袴を穿く際に用いられる着物のこと。
袖の長さは2尺(76cm)前後で、袴とのバランスを考えて決められています。
最近では身長の高い女性も増えているから、成人式の際に大振袖を着て行く方も多いんだそうです。
振袖の特徴その2:「慶事向けの柄」
(出典)
格式の高い振袖は、黒紋付や留袖などと同じ礼装なので、着物にはとても縁起の良い文様が縫目にまたがって大柄に描かれています。
現代では色鮮やかな花々が絶妙に組み合わさった、とても華やかで美しい雰囲気を醸し出してくれる花柄や品格のある幾何学的な丸文や亀甲文、菱文などが描かれた振袖が人気♪
流行廃りの無い歳寒の三友と呼ばれる「松竹梅」や長寿のシンボル「鶴と亀」、無限に広がる海のように幸福が広がってゆくことを願う「青海波」などの定番のおめでたい柄も人気!
振袖の特徴その3:「未婚の女性」
基本的に着物は既婚者、未婚者関係なく着ることのできる和装だけど、振袖だけは違います。
振袖は、黒紋付や訪問着など未既婚問わず着ることができる着物とは異なり、古くから振袖は未婚女性の第一礼装として位置付けられています。
なんで既婚者が振袖を着てはいけないのでしょう??
それは江戸時代にまで遡ります…。
当時、町では踊り子さんたちの間で、着物の袖を振って愛情を表現するのが風俗となっていました。
この様子を見た未婚の女性たちは、踊り子さんを真似て、異性への愛情を示す表現として着物の袖を振るようになり、次第に「振袖=未婚の若い女性の着物」として定着していました。
また、着物の袖を振るしぐさには厄を祓う意味も含まれていて、結婚式や成人式などのお祝いの際に振袖を着て行くことで自分自身を清めることができるという意味があるんだそうです♪
いかがでしたか?
日本の女の子たちにとって、振袖は特別な意味を持つ憧れの着物☆
でも、振袖は未婚者の女の子でなければ着てはいけないなど古いしきたりもあり、ハタチを迎える前に結婚してしまった女の子たちにとっては悲しいこと( ; ; )
でも、現代では成人式に参加する場合のみ、既婚女性も振袖を着て式典に参加しても良いという流れに変わってきています。
昔ながらのしきたりを重んじている方も多いため、念のためご両親や周囲の方々と相談して決めた方がいいですね!
振袖は女の子の憧れ♡
一生に1度着れるかどうか分からない大変貴重な着物!
後悔しない選択をしましょうっ!
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筆者:ぶぅた
日本の古き良き時代の伝統や文化、日本独特の二十四節気と七十二候による季節の移ろいを日本伝統の召し物「着物」を通して、より多くの方々に知って頂けるよう、着物の魅力や豆知識などをご紹介してゆきます。